石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

巳待塔と石祠(行田市桜町1丁目・厳島弁財天(厳島神社))

埼玉県行田市桜町1丁目の厳島弁財天(厳島神社)(訪問日:2023年12月27日)f:id:nagatorowo2:20240111193131j:image新忍川に架かる小沼橋を東方へ渡ると左手に神社が見えます。その背後には秩父鉄道の線路が敷かれています。f:id:nagatorowo2:20240111193119j:image社殿f:id:nagatorowo2:20240111193123j:image「嚴島辨戝天」扁額。昭和拾七年旧八月十五日(1942)、田島武之助氏奉納。f:id:nagatorowo2:20240111193127j:image社殿の裏手に回ると2基の石造物が目に入ります。ひとつは石祠、もうひとつは石仏です。前者から紹介します。f:id:nagatorowo2:20240111195719j:image石祠(水神塔?)

刻銘「于時延宝九辛酉歳六月朔日敬白(1681) / 立下橋岩吉」

軸部に納められた神札には墨書の跡が認められますが、風化により判読できませんでした。

水辺の近くであることや、なにしろ厳島神社に置かれていることからも水神を祀った石祠であると思います。

f:id:nagatorowo2:20240111195723j:image続いては宇賀弁才天の石仏。小さな円形の人工島に建っており、周りには水をめぐらせるための濠もあります。今回は冬に訪れたので水は枯れていました。季節によっては水の張られた状態を見られるかもしれません。
f:id:nagatorowo2:20240111195726j:image巳待塔(巳待供養宇賀弁才天立像塔、己巳塔)

刻銘「元禄四未年二月十三日(1691) / 忍□新村 / 御巳待同行爲現世安穏」f:id:nagatorowo2:20240111195730j:image御尊容。一面八臂。f:id:nagatorowo2:20240111195734j:image頭上には鳥居と宇賀神が表されています。
f:id:nagatorowo2:20240111195738j:image上で述べたように背後には秩父鉄道が通っているため、運が良ければ電車を背景にした石仏スナップも可能かもしれません。

厳島神社の所在地