石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

道祖神

東京都市部の庚申塔 #80(町田市森野5丁目・路傍)

東京都町田市森野5丁目9-2の路傍(訪問日:令和7年6月4日) 森野住吉神社の北方の旧道沿いの個人宅前に石塔群があります。物損を防ぐためか周りには金属製の柵が設けられています。 石塔群の背後に設置された看板にはそれぞれの由緒が記されています。 解説…

根津神社の庚申塔群と塞大神塔(文京区根津1丁目)東京23区の庚申塔 #442

東京都文京区根津1丁目28-9の根津神社(訪問日:令和7年1月7日) 根津神社の境内角に、近傍から寄せ集められた石造物群(力石、庚申塔などで構成)があります。 平野実氏の著書『庚申信仰』にはこの庚申塔群(氏はこれを無縁仏とする)が取り上げられており…

嘉兵衛坂下の「上栗原の石造物群」(座間市緑ケ丘1丁目・路傍)

神奈川県座間市緑ケ丘1丁目28の路傍(訪問日:令和6年2月9日) 嘉兵衛坂の登り口脇の個人宅前に4基の石塔塔が置かれています。これらは「上栗原の石造物群」と座間市教育委員会によって名付けられており、当地の民間信仰を知る上で貴重な史料として扱われて…

仙寿院の道祖神塔(渋谷区千駄ケ谷2丁目)

東京都渋谷区千駄ケ谷2丁目24-1の仙寿院(訪問日:令和5年7月25日、令和7年6月24日再訪) 墓地入り口の三界万霊塔を傍目に本堂前へ向かうと左手の茂みに道祖神塔が置かれています。背面には長大な銘文が刻まれています。 道祖神塔(隷書体) 刻銘「文政四年…

神奈川県の庚申塔 #96(座間市座間1丁目・個人墓)

神奈川県座間市座間1丁目2103の個人墓(訪問日:令和6年2月9日) 中河原集落の北端、個人墓に庚申塔と道祖神が置かれています。前者は丸山教の影響下で建てられた富士信仰系の庚申塔です。明治24年の富士山登拝達成の記念として建てられました。基壇部に刻ま…

東光寺の田の神さぁ群と「鬼の念仏」石像などを拝見(目黒区八雲1丁目)

東京都目黒区八雲1丁目9-11の東光寺(訪問日:2025年7月5日) 八雲地区にある曹洞宗寺院である東光寺さんを訪れました。山号と院号を合わせた正式名称は泰陽山霊徳院東光寺です。 同寺の境内には江戸初期から平成年間までに建立された多種多様な石造物があり…

全龍寺の男根道祖神(新宿区大久保1丁目・全龍寺)

東京都新宿区大久保1丁目16-15の全龍寺(訪問日:令和7年4月26日)以前掲載した新宿区指定有形民俗文化財「全龍寺の庚申塔」の向かって左側、鉄の門の裏側の石仏群の中に背面をコンクリートで固められた無銘石塔があります。 『性神探訪 : 東京に残る土俗信…

御嶽大神の庚申塔と万治二年庚申供養塔ほか(藤沢市遠藤)神奈川県の庚申塔 #91

神奈川県藤沢市遠藤2539の御嶽大神(訪問日:令和5年12月2日) 境内の隅、大庭獺郷線を背にして多数の石仏石塔が置かれています。そのうちの4基が庚申塔で、いずれも刻像塔です。 中央と左奥の庚申塔はそれぞれ県と市の有形民俗文化財に指定されています。 …

神奈川県の庚申塔 #90(藤沢市遠藤・御嶽大神)

神奈川県藤沢市遠藤2539の御嶽大神(訪問日:令和5年12月2日) 御嶽大神の参道脇に石塔群があります。 文字庚申塔(併用道標)① 刻銘「享和二壬戌年六月吉祥蓂(1802) / 庚申塔 / 〈ウーン種子〉」 道標銘「西 大山道 / 東 藤沢道」 山状角柱型、彫像(日天月…

神奈川県の庚申塔 #88(厚木市山際・山際神社)

神奈川県厚木市山際180の山際神社(訪問日:2024年2月9日)社殿の左側に石造物が並べ置かれています。今回は石塔のみ掲載します。道祖神塔(併用道標) 刻銘「(紀年銘不詳) / 講中 / 道祖神」※資料によれば天保十四年銘(1843)。 道標銘「南大山あつき道 / 北…

応永十年宝篋印塔(残欠)ほか石造物群(藤沢市西富・路傍)神奈川県の庚申塔 #87

神奈川県藤沢市西富399-10の路傍(訪問日:2023年8月23日)西富の竹之下(小字名)と呼ばれる場所に少し開けた場所があります。その手前には標柱が立っており、「応永十年宝篋印塔(残欠)ほか石造物群 左群左端の宝篋印塔(残欠)の基礎背面に、応永十年(…

大圓寺の庚申塔群ほか(目黒区下目黒1丁目・大圓寺)東京23区の庚申塔 #377

東京都目黒区下目黒1丁目8-5の大圓寺(訪問日:令和7年2月14日) 山門の右脇に塀を背にして石仏石塔が並んでいます。そのうち右端の3基は三猿像を彫刻した文字庚申塔です。 板碑型庚申塔①の脇には「庚申塔 天台宗の三諦の教えに由来する サルが庚申塔に登場…

神奈川県の庚申塔 #76(三浦郡葉山町下山口・路傍)

神奈川県三浦郡葉山町下山口の路傍(訪問日:2024年5月11日)個人宅前に並ぶ石仏石神。そのうち3基の庚申塔は「白石の庚申塔」と称されています。向かって右から掲載します。三猿像庚申塔① 刻銘「(銘不詳)」 笠付角柱型三猿像 青面金剛像庚申塔 刻銘「元禄六…

神奈川県の庚申塔 #75(厚木市関口・日枝神社)

神奈川県厚木市関口の日枝神社(訪問日:2024年2月9日)境内の片隅に大木があり、その脇に道標を兼ねた庚申塔が置かれています。銘文の難解さから識字層の人間が造塔に携わったのではないかと推測されます。文字庚申塔 刻銘「安永三甲午祀龍集黄鐘中澣之一營…

神奈川県の庚申塔 #73(厚木市船子・八幡神社)

神奈川県厚木市船子の八幡神社(訪問日:2024年2月9日)社殿の左奥に境内社が鎮座しており、その左右脇に石造物が置かれています。向かって左が庚申塔、右が道祖神群と分かれています。まずは前者から掲載します。文字庚申塔(三面三猿塔)① 刻銘「寶永元甲…

東京23区の庚申塔 #263(世田谷区奥沢3丁目・路傍)

東京都世田谷区奥沢3丁目の路傍(訪問日:2025年2月3日)道祖神通りの三叉路に小ぶりの石塔3基を納めたお堂(というより覆屋)があります。脇には「道祖神」と赤文字で記した石柱も設けられています。右から庚申塔、道祖神塔、庚申塔です。庚申塔はどちらも…

改刻疑惑の庚申塔(文京区春日1丁目・北野神社)東京都23区の庚申塔 #185

東京都文京区春日1丁目の北野神社(訪問日:2024年5月6日) 境内社の太田神社・高木神社の前に庚申塔が置かれています。典型的な唐破風笠付の庚申塔ですが、主銘は「道祖神」となっています。 『日本の石仏』や『野仏』などでも指摘されているように、近代に…

諏訪神社の塞神三柱の塔(新宿区高田馬場1丁目)東京都23区の庚申塔 #183

東京都新宿区高田馬場1丁目の諏訪神社(訪問日:2023年12月26日)諏訪町交差点を西へ進むと玄国寺があり、その手前に鎮座しています。閉門ギリギリでの参拝でした。二の鳥居をくぐってすぐ左手に石塔群があります。いずれの石塔の脇に「石神にお賽銭を供えな…

徳島県の庚申塔 #39(吉野川市鴨島町内原・路傍)

徳島県吉野川市鴨島町内原の路傍(訪問日:2024年8月12日)麻植塚駅の南西約250メートルの道端に台石の上に石仏が置かれています。向かって左が青面金剛主尊の庚申塔、右が道祖神信仰と習合した文字庚申塔です。前者から掲載します。青面金剛像庚申塔 刻銘「…

小名木の寛文十二年庚申塔一基(四街道市めいわ1丁目・春日神社)千葉県の庚申塔 #47

千葉県四街道市めいわ1丁目の春日神社(訪問日:2024年6月22日)春日皇大神社の東側、社殿の背後に並び祀られる境内社への参拝路の脇に覆屋が設けられています。中には中央に青面金剛を主尊とした庚申塔と、その脇に石祠が配されています。これらについての…

神奈川県の庚申塔 #59(鎌倉市小町1丁目・路傍)

神奈川県鎌倉市小町1丁目の路傍(訪問日:2024年5月11日)鶴岡八幡宮の二の鳥居の近く、交差点の脇に石塔群があります。向かいにはもとまちユニオン鎌倉店があるため、駐輪している自転車に気をつけながら撮影しました。向かって左の道祖神から掲載します。…

神奈川県の庚申塔 #56(逗子市小坪4丁目・諏訪社)

神奈川県逗子市小坪4丁目の諏訪社(訪問日:2024年5月11日)諏訪社の石段前、佛乘院の建物脇に石仏石塔が並びます。向かって右から掲載します。双体道祖神塔 刻銘「(銘不詳)」 自然石龕型 多層型道祖神塔 刻銘「(銘不詳)」 多層型 文字庚申塔刻銘「文政七年…

神奈川県の庚申塔 #55(逗子市小坪5丁目・子之神社)

神奈川県逗子市小坪5丁目の子之神社(訪問日:2024年5月11日)小坪漁港の北西に鎮座する神社です。訪問当時、入り口に幟が上がっていました。境内には石仏石神がまとめられています。今回は1番奥の庚申塔から掲載します。文字庚申塔(猿田彦大神塔) 刻銘「…

長野県の庚申塔 #22(安曇野市穂高柏原・路傍)

長野県安曇野市穂高柏原の路傍(訪問日:2024年3月25日)県道495線から北方へ約500メートル進んだところの十字路に覆屋と木の柵で囲われた石仏石塔があります。いずれも彩色が施されており、青を基調としています。向かって右から掲載します。二十三夜塔(勢…

双体道祖神塔(上野原市川合・路傍)

山梨県上野原市川合の路傍(訪問日:2023年11月4日)杖突集落の東方、栃穴集落へ向かう道沿いに石仏石塔の置かれたエリアがあります。柿の木の下には道祖神もありました。双体道祖神塔 刻銘「(銘不詳)」御尊容(男女神像、抱擁型、自然石龕型) 所在地

千葉県の庚申塔 #37(千葉市花見川区犢橋町・路傍)

千葉県千葉市花見川区犢橋町の路傍(訪問日:2024年6月22日)JA千葉みらい犢橋支店から御成街道を東へ100メートル弱進んだところの交差点脇に2基の庚申塔が書かれています。位置的に道祖神の役割を果たしていたのでしょう。①の主銘からもそのことが窺えます…

双体道祖神塔(松本市神林・路傍)

長野県松本市神林の路傍(訪問日:2024年3月27日)下神公民館から北方へ進み、三叉路に差し掛かったところに道祖神が建っています。双体道祖神塔刻銘「平成六年五月吉日(1994) / 一、南ヨリ当地ヲ経テ西ヘ寺ノ東ヲ通リ梶海渡ニ至ル昭和初期マデノ主要道ナリ …

双体道祖神塔と二十三夜塔ほか(安曇野市穂高柏原・路傍)

長野県安曇野市穂高柏原の路傍(訪問日:2024年3月25日)柏原西交差点から南西に伸びる道をずっと行くと、三叉路に立派な土台と覆屋を伴った石造物が見えてきます。いずれも彩色が施されています。向かって右から掲載します。双体道祖神塔刻銘「天保十二丑正…

津軽地方の庚申塔 #171(青森市西田沢・八幡宮)

青森県青森市西田沢字沖津の八幡宮(訪問日:2023年9月18日)社殿の背後に石塔が置かれています。主銘は「道祖神」ですが、庚申塔です。恐らく猿田彦大神の「サエノカミ」的神格をそのまま反映したものと思われます。刻銘「文化六己巳九月庚申(1809) / 田澤□…

津軽地方の庚申塔 #157(つがる市木造種取・三新田神社)

青森県つがる市木造種取の三新田神社(訪問日:2023年9月20日)木作村の鎮守として1615年に創建された神社です。「三新田神社」扁額境内にはおびただしい数の石塔が並べ置かれています。順に掲載していきます(マジで判読作業が大変でした)。文字庚申塔(猿…