石仏石神を求めて

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応永十年宝篋印塔(残欠)ほか石造物群(藤沢市西富・路傍)神奈川県の庚申塔 #87

神奈川県藤沢市西富399-10の路傍(訪問日:2023年8月23日)f:id:nagatorowo2:20250611030716j:image西富の竹之下(小字名)と呼ばれる場所に少し開けた場所があります。
f:id:nagatorowo2:20250611030826j:imageその手前には標柱が立っており、「応永十年宝篋印塔(残欠)ほか石造物群 左群左端の宝篋印塔(残欠)の基礎背面に、応永十年(一四〇三)の銘があります。市内でも数少ない室町時代のものです。」と記されています。


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「ほか石造物群」は庚申塔や地神塔などの民間信仰塔で構成されています。中には前回の庚申の年である1980年(昭和55年)に造立された洋型墓石型の珍しい庚申塔もあります。

向かって右側のものから掲載します。

f:id:nagatorowo2:20250611030834j:image三猿像庚申塔

刻銘「延宝二甲寅天三月大吉日(1674) / (交名10名略) / 〈キャ種子〉〈光明真言〉」

舟形光背型、彫像(日天月天、瑞雲、標準型三猿)

f:id:nagatorowo2:20250611030706j:imageこの庚申塔は清水長明先生が著した『相模道神図誌』にも掲載されています。先生は「光明真言をほぼ円形に配列した、梵字の美しい塔である」と、本塔の優品ぶりを讃えています。


f:id:nagatorowo2:20250611030751j:image青面金剛庚申塔


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刻銘「元禄七稔甲戌十月廿六日(1694) / (交名8名略)」

御尊容(立像、一面六臂、駒型)、その他像容・彫像(日天月天、瑞雲、髑髏、髑髏瓔珞、宝剣、ショケラ、三叉戟、矢、宝輪、弓、二鶏像(牡牝一対))
f:id:nagatorowo2:20250611030801j:image一邪鬼像
f:id:nagatorowo2:20250611030819j:image標準型三猿像


f:id:nagatorowo2:20250611030736j:image文字庚申塔
f:id:nagatorowo2:20250611030816j:image刻銘「嘉永元戊申年五月吉祥日(1848) / (交名9名略) / 庚申塔

駒型、彫像(日天月天、瑞雲、内向型三猿)


f:id:nagatorowo2:20250611030805j:image文字庚申塔青面金剛塔)②


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刻銘「大正九年四月八日建之(1920) / 中僧正不壊大空敬書 / 世話人(交名12名略) / 青面金剛

山状角柱型


f:id:nagatorowo2:20250611030747j:image青面金剛庚申塔

刻銘「大正九年五月二日庚申建之(1920) / (交名9名略)」※台石は後補で、像部は江戸時代の建立とされる。
f:id:nagatorowo2:20250611030655j:image御尊容(立像、合掌一面六臂、舟形光背型)、その他像容・彫像(日天月天、瑞雲、大蛇、三叉戟、矢、宝輪、弓)
f:id:nagatorowo2:20250611030703j:image一邪鬼像
f:id:nagatorowo2:20250611030739j:image標準型三猿像


f:id:nagatorowo2:20250611030713j:image文字庚申塔青面金剛塔)③

f:id:nagatorowo2:20250611030830j:image刻銘「西暦一九八〇年昭和五十五庚申年五月十一日(1980) / 西富庚申講の二講中建之 / (交名22名略) / 藤沢山衆領軒其河真之」

原字「藤澤山衆領軒其河真之」

洋型墓石型
f:id:nagatorowo2:20250611030822j:image標準型三猿像


f:id:nagatorowo2:20250611030720j:image地神塔

f:id:nagatorowo2:20250611030754j:image刻銘「元治二乙丑年二月歓喜日(1865) / 遊行五十八世他阿書〈落款印〉 / 西村中 / 地神塔」※遊行五十八世他阿は清浄光寺遊行寺)の尊澄上人のこと。

自然石型


f:id:nagatorowo2:20250611030729j:image道祖神塔(双体道祖神塔)

 


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刻銘「明治十三年一月十四日(1880) / 願主小泉勝右エ門佐伯芳女」

御尊容(立像、男女神像、駒型)

 

f:id:nagatorowo2:20250611165917j:image最初に載せた標柱の脇には各石造物の名称と刻銘などが記されています。地元の方たちの手によるものと思われます。

 

所在地