石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

記念碑全般

五百羅漢寺の庚申塔2基(目黒区下目黒3丁目)東京23区の庚申塔 #448

東京都目黒区下目黒3丁目20-11の五百羅漢寺(訪問日:令和7年9月14日) 五百羅漢寺さんは多数の文化財を擁する単立の浄土宗寺院です。拝観料は500円(令和7年9月現在)。 拝観受付所の真向かいに青面金剛像庚申塔が置かれています。 解説板 庚申塔(こうしん…

向原の石造弁財天像(川崎市麻生区向原3丁目・向原弁天公園)

神奈川県川崎市麻生区向原3丁目3-5の向原弁天公園(訪問日:令和7年9月7日) 向原弁天公園の西口、児童遊園の遊具を傍目に整備された階段を上がっていくと左手に2本の巨木の根元に弁才天の石仏と角柱型の石塔が1基ずつ安置されています。この弁才天が公園の…

台雲寺の庚申塔と軍馬の碑ほか(渋谷区恵比寿1丁目)東京23区の庚申塔 #408

東京都渋谷区恵比寿1丁目18-1の台雲寺(訪問日:令和6年4月2日) 本堂の入り口手前(奥だったかもしれません)には青面金剛主尊の庚申塔が置かれています。 青面金剛像庚申塔刻銘「天明三癸卯年二月吉日(1783) / 當寺九世賢盈建之」御尊容(立像、合掌一面六…

三学院の庚申塔ほか(蕨市北町3丁目)埼玉県の庚申塔 #98

埼玉県蕨市北町3丁目の三学院(訪問日:2024年2月2日) 以前の記事の続きです。 nagatorowo2.hatenablog.com 三学院の仁王門の右手前に涅槃門があり、その奥には歌碑や顕彰碑、民間信仰塔などで構成された石仏石塔が並びます。向かって左から民間信仰塔のみ…

平尾魯僊先生之墓(弘前市新寺町・貞昌寺)

青森県弘前市新寺町108の月窓山貞昌寺(訪問日:2024年9月2日)墓地の南西隅に大きい自然石型の石碑が建立されています。石段や石柵もあることから単なる個人墓とは趣が異なることが分かります。 本碑は江戸後期から明治初期の頃に活躍した、津軽地方を代表…

高杉の百万遍塔と鷹岡大五郎之碑(弘前市高杉・路傍)津軽地方の百万遍供養塔 #39

青森県弘前市高杉字五反田92-22の路傍(訪問日:2023年9月19日)トライアル高杉店(旧さとちょう高杉店)の駐車場脇に2基の石塔が置かれています。 奥の方にあるのは百万遍塔で、大間越街道の同石塔によく見られる御幣と草鞋を纏したタイプのものです。注連…

カネ塚の庚申之碑(世田谷区南烏山2丁目)東京23区の庚申塔 #286

東京都世田谷区南烏山2丁目のカネ塚(訪問日:2025年1月23日)株式会社ウテナ本社ビル前に木々の林立する小丘があります。ここは東京都教育委員会「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」曰く、烏山城(砦)跡・烏山南原遺跡という遺跡だそうで、 旧…

津軽地方の庚申塔 #236(西津軽郡深浦町関・関八幡宮)

青森県西津軽郡深浦町関字栃沢の関八幡宮(訪問日:2022年9月27日)関集落の産土社です。境内には無銘石塔も含めて計10基の石造物が置かれています。無銘のものを除き、写真向かって左側から順に掲載していきます。文字庚申塔①刻銘「寛政十二庚申年八月十日…

三猿の教えを反映した手水鉢と特殊な庚申塔(弘前市新寺町・新寺町稲荷神社)津軽地方の庚申塔 #231

青森県弘前市新寺町の新寺町稲荷神社(訪問日:2024年9月2日)稲荷神社の境内にひっそりと庚申塔が安置されています。実は2年前、初めて石造物調査を目的に津軽に帰省した際、最初にお目にかかったのがこの庚申塔でした。 いま思い返すと1発目からかなり貴重…

山形県の庚申塔 #7(飽海郡遊佐町小原田・皇大神社)

山形県飽海郡遊佐町小原田字八ツ面の皇大神社(八幡宮)(訪問日:2024年9月27日)上長橋集落の北口に鎮座しています。社号標には「皇大神社」と刻まれていますが、社殿に掲げられた扁額には「八幡宮」とあります。境内には3基の石塔が整然と並んでいます。…

岩手県の庚申塔 #4(紫波郡紫波町北日詰・大日堂)

岩手県紫波郡紫波町北日詰字大日堂の大日堂(訪問日:令和6年9月25日) 国道4号線沿い、覚王寺の向かいにある仏堂です。字名も大日堂なので古くからここにあったのでしょう。 解説板も設置されていました。 解説板 覚王寺・大日堂の由来 覚王寺の草創は室町…

津軽地方の庚申塔 #200(弘前市鬼沢・堂ヶ沢稲荷神社)

青森県弘前市鬼沢字山ノ越の堂ヶ沢稲荷神社(訪問日:2024年9月1日) 記念すべき「津軽地方庚申塔」カテゴリー200回目の記事です。堂ヶ沢集落の北端、鬱蒼とした杉林で構成された社叢の中に稲荷神社が鎮座しています。「奉納稲荷神社」扁額。「堂ケ沢町会一…

岩手県の庚申塔 #1(紫波郡紫波町南日詰・五郎沼薬師神社)

岩手県紫波郡紫波町南日詰字箱清水の五郎沼薬師神社(訪問日:2024年9月25日)五郎沼の北方に鎮座する神社です。鳥居前に由緒書が掲示されていたので文字起こしして掲載します。 由緒書 五郎沼 薬師神社(旧社格 村社)御祭神〔少彦名命〕例祭日 九月の第二…

津軽地方の庚申塔 #194(弘前市小友・加茂神社)

青森県弘前市小友字宇田野の加茂神社(訪問日:2024年9月1日)小友集落の中央部に鎮座しています。旧社格は村社。口碑によれば北条時頼の時代にこの地に創建されたそうです。 大同年間に建てられたとされる神社が多い津軽地方だと少しその創建の古さが霞んで…

地神塔と延命地蔵尊(美馬市美馬町荒川・端ノ庵)

徳島県美馬市美馬町字荒川の端ノ庵(訪問日:2024年8月11日)前回に引き続き境内の石造物を掲載します。 ▼関連記事 nagatorowo2.hatenablog.com 地神塔(五神名地神塔、五角柱地神塔) 刻銘「(紀年銘不詳) / 天照皇大神大己貴命少彦名命埴安姫命倉稲魂命」 …

子安塔2基と水神塔(四街道市萱橋・厳島神社)

千葉県四街道市萱橋の厳島神社(訪問日:2024年6月22日)旧道沿いに鎮座する神社です。すぐ脇は田んぼ。境内には石造物が並んでいます。右端のは社殿改築記念碑。弁財天立像塔。厳島神社らしい石造物です。近年に建てられたもので、おそらく再建塔と思われま…

天明飢饉供養塔(青森市浪岡大字女鹿沢・旧薬王院墓地)(津軽地方の天明飢饉供養塔 #53)

青森県青森市浪岡大字女鹿沢字東富田の旧薬王院墓地(訪問日:2023年9月7日)県道285線から道を1本逸れた場所にある墓地です。かつては薬王院(薬王庵)という寺院がありましたが、現在は地蔵堂のみ残されています。入り口脇に「陸奥國皇霊廟」主銘の石塔が…

七面大明神塔3基と馬頭観音塔ほか(つがる市木造川除・道円寺)

青森県つがる市木造川除字栄盛の道円寺(訪問日:2023年9月9日)芦屋集落にある日蓮宗寺院です。小舘衷三『津軽の民間信仰』には当寺は「お産の神様」として紹介されており、 西津軽郡木造町芦屋の道円寺は日蓮宗の寺で七面様を祀っているが、妊婦がこの寺か…

千葉県の庚申塔 #33(市川市大野町4丁目・路傍)

千葉県市川市大野町4丁目の路傍(訪問日:2024年3月16日)法蓮寺の参道入り口に民間信仰塔のまとめられたエリアがあります。まずは正面向かって左から掲載します。徴発馬匹記念碑① 刻銘「明治三十九年四月建之(1906) / 䑓殿 / 明治丗七八年日露交戦ノ際軍馬…

天明飢饉供養塔と甲子塔ほか(つがる市木造千代町・実相寺)(津軽地方の天明飢饉供養塔 #50)

青森県つがる市木造千代町の実相寺(訪問日:2023年9月20日)境内墓地に祖師塔や民間信仰塔、飢饉供養塔の並んだエリアがあります。順に掲載していきます。祖師塔① 刻銘「安永十辛丑年(1781) / 石山出 子コフシ惣兵衛ヤマタノ清吉甚七 / 題目千部 / 八世日□…

津軽地方の庚申塔 #155(弘前市高杉・加茂神社)

青森県弘前市高杉字山下の加茂神社(訪問日:2023年9月19日)一の鳥居「加茂神社」扁額二の鳥居境内には庚申塔をはじめととして数多くの石造物が置かれています。順に掲載していきます。水神塔 刻銘「弘化四丁未年五月十八日(1847) / 願主葛西林兵衛 / 飛龍…

千葉県の庚申塔 #27(市川市大町・大町日枝神社)

千葉県市川市大町の大町日枝神社(訪問日:2024年3月16日) ▼関連記事 nagatorowo2.hatenablog.com 国道464号線沿いに鎮座する神社です。鳥居は令和五年五月吉日に建てられた非常に新しいものです。「日枝神社」扁額日枝神社修復記念碑の右側に庚申塔が置か…

津軽地方の庚申塔 #148(青森県青森市奥内・三社宮)

青森県青森市奥内字川合の三社宮(訪問日:2023年9月18日) 周辺を田んぼに囲まれた神社です。こんもりと茂った社叢がよく映えます。一の鳥居「三社宮」扁額二の鳥居三の鳥居社殿社殿左側のトタン製の建物内には石仏石塔が収められています。正面向かって右…

津軽地方の庚申塔 #147(南津軽郡田舎館村大袋・路傍)

青森県南津軽郡田舎館村大袋字樋田の路傍(訪問日:2023年9月16日)株式会社青南商事 田舎館工場の東方の路傍に石塔がまとめ置かれた空間があります。向かって左から載せます。文字庚申塔(猿田彦大神塔)① 刻銘「弘化三丙午年五月六日造立(1846) / 願主須藤…

津軽地方の庚申塔 #146(青森市沖館5丁目・沖館稲荷神社)

青森県青森市沖館5丁目の沖館稲荷神社(訪問日:2023年9月18日)倉稲魂命、須佐之男命、大市姫命の三柱を主祭神として祀る神社です。境内には庚申塔が並べられており、それに対応する解説板がそばに設けられています。 解説板① 庚申塚について これは、遠い…

天明飢饉供養塔と甲子塔ほか(弘前市富栄・感應寺)(津軽地方の天明飢饉供養塔 #48)

青森県弘前市富栄字山辺の感應寺(訪問日:2023年9月19日)七面山の山号を冠する日蓮宗寺院です。元和八年(1622)に創建されたと伝わります。境内には祖師塔や報恩碑などが並び、その中には天明飢饉供養塔と題目甲子塔もあります。順に掲載していきます。祖師…

神奈川県の庚申塔 #42(座間市栗原・路傍)

神奈川県座間市栗原の路傍(訪問日:2024年2月9日)小池白髪橋の北詰、下小池バス停の向かいの農地の隅に庚申塔と記念碑が置かれています。記念碑から順に載せていきます。 記念碑 庚申塔の移転について今回当地、上谷、小池谷の水田地帯、県単事業として、…

津軽地方の庚申塔 #137(西津軽郡鰺ヶ沢町舞戸町・路傍)

青森県西津軽郡鰺ヶ沢町舞戸町字東阿部野の路傍(訪問日:2022年9月25日)ISEKI鯵ヶ沢営業所の近く、林道の入り口に朱色の鳥居が建っており、その奥に石塔群があります。郷土史家である大村稲三郎氏曰く、「おこしさまの森」と称される場所らしく、かつては…

富山県の庚申塔 #9(黒部市宇奈月町浦山・法伝寺)

富山県黒部市宇奈月町浦山の法伝寺(訪問日:2024年3月27日)伝法寺前の里程標に堂宇が立っています。中には青面金剛主尊の庚申塔が納められています。青面金剛像庚申塔 刻銘「(銘不詳)」御尊容(立像、一面四臂、開臂型、笠付角柱型)、その他像容・彫像(…

埼玉県の庚申塔 #46(三郷市半田・万音寺)

埼玉県三郷市半田の万音寺(訪問日:2024年6月8日)石段脇、生垣を背にして2基の石塔が並んでいます。手前は合寺記念碑、奥は庚申塔です。今回は後者のみ掲載します。庚申塔刻銘「大正七年一月建設(1918) / 富山久太郎書 / 庚申 / 供養碑」 記念碑型 万音寺…