青森県弘前市新寺町の新寺町稲荷神社(訪問日:2024年9月2日)
稲荷神社の境内にひっそりと庚申塔が安置されています。実は2年前、初めて石造物調査を目的に津軽に帰省した際、最初にお目にかかったのがこの庚申塔でした。
いま思い返すと1発目からかなり貴重かつ情報量の多い石塔に出会っていたのですね。
二十三夜塔・文字庚申塔・金毘羅講供養塔(二十三夜・庚申・金毘羅山併刻塔)
刻銘「明治廿四秊辛卯二月廿六日(1891) / 文堂□〜□ / 佐々木喜之丞(?) / 二十三夜庚申金毘羅山」※弘前の書家・高山文堂による謹刻か。
自然石型、彫像(日天月天、瑞雲)
隣に置かれた変わった形の手水鉢も庚申に因んだ石造物です。すこし埃を被っていたため払って撮影。
正面に崩字で「能記事を願いて庚猿田彦あしき事をば見猿聞か猿にせよ」と刻んであります。
全て平仮名に直すと「よきことをねがいてかのえさるたひこあしきことをばみざるきかざるにせよ」になり、三猿の教えが反映された歌であることが分かります。 言葉遊びも見られ、庚(かのえ)は叶え(かなえ)にかかっています。
こうした石造物は津軽地方において結構珍しいです。
おまけ
境内社の背後に「霊狐墓」と刻んだ石塔がありました。
ここ稲荷神社は白狐寺と呼ばれる寺が別当寺であったそうなので、それに因んだものでしょうか。
新寺町稲荷神社の所在地



