埼玉県比企郡吉見町古名（訪問日：2023年12月27日）
県道76号線から道を一本それた大字古名の個人宅脇に近年に整備されたと思しき土台があり、その上に覆屋が建っています。
中には高さ2メートルを超える板碑（文永弥陀浮彫大板碑、町指定文化財）が納められています。文永十二年銘(1275)のこちらは俗称「おねんぼうさま」。吉見町のHPを参照すると、いぼとりに霊験のある仏さんとして信仰されているようです。
数年前までは野晒しだったものを、風雪を凌げるようにと有志の方々により覆屋が建設されました。
碑面には蓮華座に立つ来迎印の阿弥陀如来像が薄肉彫りで表されています。
放射光の残存具合も良好です。
キリーク種子は碑面上部に幅いっぱいに刻まれています。
銘文にも「文永拾二年」の刻字が認められます。
他にも2基の板碑があります。これらは特に解説はなされていません。
正和三年銘(1314)
手前のは紀年銘不詳です。
所在地
