石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

庚申塔(板橋区成増2丁目・小治兵衛窪庚申尊)

東京都板橋区成増2丁目の小治兵衛窪庚申尊(訪問日:2024年2月12日)f:id:nagatorowo2:20240405191514j:image高島平警察署赤塚交番のそばに覆屋が建っています。f:id:nagatorowo2:20240405191519j:image「小治兵衛窪庚申尊」標柱f:id:nagatorowo2:20240405191523j:image中には石仏石塔が納められています。左は庚申塔、右は記念碑です。
解説板も設けられていました。f:id:nagatorowo2:20240405191510j:image

解説板 庚申塔
 庚申(かのえさる)の日に、近隣の人々が集まり豊作や健康を祈る行事を庚申待という。この供養に立てたのが庚申塔である。
 この塔の正面には六手を持った青面金剛が陽刻してある。手に弓矢、宝剣を持ち、頭髪は上指て三猿の上に座っている。座像彫刻は比較的珍しい塔である。右面には武州豊嶋郡狭田領上赤塚村とあり、左面には天明三癸卯(みずのとう)年二月吉日と刻んである。庚申様は道祖神として交通安全や町内安全の守り神ともなっている。
 このあたりは「小治兵衛久保」という地名で呼ばれていた。また、「橋を作ってくれた盗人小治兵衛」の民話が残っている。この民話と共に古くから残る庚申塔は一度は松月院に永代供養を依頼した時期もあったが、成増南町会周辺の数少ない史跡として、再びこの地に安置し、町民の心の支えとして、末永くお祭りすることにした。
昭和六十三年一月吉日
成増南町会氷川神社管理運営委員会


f:id:nagatorowo2:20240405191526j:image青面金剛庚申塔


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刻銘「天明三癸卯年二月吉日(1783) / 武刕豊嶋郡峡田領上赤塚村 / 奉建立 願主 下田権右衛門(以下人名略)」f:id:nagatorowo2:20240405191530j:image御尊容(坐像、一面六臂、合掌型)、その他像容・彫像(三叉戟、矢、宝輪、弓)と三猿像


f:id:nagatorowo2:20240405191534j:image第百七拾週年記念碑。庚申講一同による建立。

小治兵衛窪庚申尊の所在地