長野県東筑摩郡山形村上大池の路傍(訪問日:2024年3月26日)宗福寺の寺号標の北方、集落センターの前に極めて大きい石塔と石神が並んでいます。左のものは2メートルをゆうに超します。向かって右から掲載します。
双体道祖神塔
刻銘「嘉永五子二月八日(1852) / 大池上郷」自然石龕型、御尊容(男女神像、抱肩握手型)
養蚕供養塔(蚕玉守護神塔)①
刻銘「明治九子年二月午ノ日(1876) / 耕地中 / 蚕玉守護神」
自然石型
養蚕供養塔(蚕大神塔)②
刻銘「明治十丁丑年二月初午(1877) / 大池上郷 / 一屯書 / 䗝大神」
自然石型
こちらの双体道祖神には「大池の頭領」という名前が付けられており、山形村観光協会HP(http://www.ya-ma-kan.com/dososhin/details/?id=4、2024年4月22日閲覧)には以下の解説がなされています。
当村南部最大の巨石半肉彫りした抱肩握手の道祖神です。重さは推定で1.5トンはあろうかと思われます。この像の大きさや、容姿からも、生活力の強さを感じさせる道祖神です。堂々たる威厳を備え頼もしさが感じられます。華奢な公家風の双体像とは全く違った感じです。男神が狩衣、女神が小袿で、共に括り袴をきりりと着け、足袋を履いている姿は農民の頭領らしい着付けです。当時の種々の困難を逞しく生き抜いた老夫婦を感じさせる道祖神です。ふくらみをもった曲線、整然とした曲線に加えて端正な直線と細部にわたって美しく彫られています。添彫りには「大池上郷」の施主名が見られます。こんな立派な道祖神を造ったのは、当時の村人の経済力が豊かであったのか、信仰心が強かったのか、想像に駆り立てられます。
また、同HPの別ページ(http://www.ya-ma-kan.com/dososhin/narration/?id=04&type=g、2024年4月22日閲覧)にも同様の解説がありますので、併せてご覧ください。
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