石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

かんかん地蔵尊と仲直し地蔵尊(足立区千住5丁目・安養院(長福寺))

東京都足立区千住5丁目の西林山安養院(探訪日:2023年8月16日)

f:id:nagatorowo2:20230824025340j:image安養院の駐車場の隅に石仏群が数多の幟を伴って安置されています。

f:id:nagatorowo2:20230824025344j:image正面向かって左から紹介します。いずれも背丈ほどある大きさです。


f:id:nagatorowo2:20230824025348j:imageかんかん地蔵尊。元禄十二年(1699)建立とのこと。
f:id:nagatorowo2:20230824025352j:image表面が白くなり像容が失われていますが、これは小石などを打ちつけて願いを叶えてもらおうとする信仰のあらわれです。

浅草寺の銭塚地蔵尊にも全く同じ名前の「カンカン地蔵尊」があり、そちらも同様の信仰を有しています。


f:id:nagatorowo2:20230824025411j:image右側の地蔵菩薩像塔2基
f:id:nagatorowo2:20230824025403j:imageこちらは二体一対の「仲直し地蔵尊(なかよしじぞう)です。右は寛文十年(1670)、左は寛文四年(1664)の建立。

どちらも念仏供養塔ですが、右のは庚申供養塔を兼ねています。


f:id:nagatorowo2:20230824025400j:image地蔵菩薩像念仏供養塔(地蔵菩薩庚申塔)その1

刻銘「寛文十庚戌年八月廿八日(1670) / 右志者爲念佛供養清信男女三十一人二世安樂所 / 右志者爲庚申供養同行三十二人二世安樂所 / 施主敬白 / 種子〈イ〉」
f:id:nagatorowo2:20230824025419j:image御尊容


f:id:nagatorowo2:20230824025356j:image地蔵菩薩像念仏供養塔 その2

刻銘「寛文四甲辰暦八月大祥日(1664) / 右志者念佛搆(講)清信男女廿(十?)人二世安楽 / 施主敬白 / 種子〈イ〉」
f:id:nagatorowo2:20230824025415j:image御尊容

f:id:nagatorowo2:20230824025407j:image仲直し地蔵尊の前に置かれていた地蔵菩薩坐像が二体陽刻された石仏。造立年および造立趣旨は不詳です。

安養院(長福寺)の地図