石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

庚申塔と馬頭観音塔ほか(中野区鷺宮1丁目)

東京都中野区鷺宮1丁目(訪問日:2023年11月18日)f:id:nagatorowo2:20240107015705j:image住宅街に何らかの社が鎮座しています。扉は施錠されていたため、何を祀っているのかは不明です。
f:id:nagatorowo2:20240107015713j:imageその境内に石塔と石仏が安置され、そばには解説板も設けられています。
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解説板 青面金剛庚申塔
 この庚申塔は、寛政十二(一八〇〇)年に上鷺宮村の人々によって建てられました。塔の各面には、一部欠けたところもありますが、それぞれ次の文字が刻まれています。
(右)(観音菩薩種子)サ 天下泰平観世音菩薩 なかのみち 南
(正面)(青面金剛種子)ウン 国家安穏 青面金剛 西
(左)(馬頭観音菩薩種子)カン 上鷺宮村 馬頭観世音菩薩 そふしかやみち 北
(裏)寛政十二年庚申 願主 大野重良右エ門 大野浅右衛門 東 當所 拾七人 講中
 青面金剛は、悪疫を防ぎ人びとの健康長寿を、馬頭観音は、牛馬の供養のために、そして聖観音には、苦難から救済されるようにとの、三つの願いが一つの塔にこめられている珍しい石塔です。
 また、この塔には道しるべの意味もありました。もとは、新青梅街道となかの道(庚申塔の前の道路)との三叉路に建てられていましたが、新青梅街道拡張工事のために現在地に移されました。
平成二十九年十二月

中野区教育委員会

ところどころ実際の銘文と異なる箇所が認められます。

f:id:nagatorowo2:20240107015709j:image庚申塔馬頭観音塔・聖観音菩薩塔(青面金剛庚申塔青面金剛馬頭観世音菩薩・聖観世音菩薩併刻塔、併用道標)

刻銘「寛政十二庚申十一月(1800) / 上鷺宮村 願主大野重良右エ門 大野浅右衛門 當所拾七人講中 / 天下泰平 國土安穏 / 種子〈ウーン・カン・サ〉 / 青面金剛 馬頭観世音菩薩 / 聖観世音菩薩」「なかのみち 南 / そふしかやみち 北 / 西 / 東」


f:id:nagatorowo2:20240107015850j:image不動明王塔(不動明王立像塔)

刻銘「寛政十一己未年四月吉日(1799)」

所在地