京都府京都市東山区松原通大和大路東入る三丁目下る小島町の宝福寺(訪問日:2024年2月23日)京都市特有のめちゃくちゃ長大な住所に位置する時宗寺院です。付近には清水寺や八坂の塔といった一大観光スポットが点在しているため、当寺院の前の道(東大路通)も人が多く往来していたものの、自分以外の参拝者はいませんでした。車がやっと2台入るかぐらいの広さの境内に、覆屋を伴って石仏と石塔が安置されていました。左の石仏は京都によく見られる光背型の地蔵菩薩塔です。
石塔については解説板が設けられていました。
解説板に基づけば巡礼達成の記念塔ではなく、廻国聖たちの供養塔、すなわち墓塔としての造塔であったことが分かります。このような「六部墓」は日本各地に見られますが、明確な由緒が伝わっていたり、石塔がほぼそのまま残されている例は稀です。
一応、当ブログでは廻国供養塔の一つとして扱います。六十六部廻国供養塔(三界万霊塔、六十六部廻国聖惣墓)
刻銘「天保十二丑年辛(?)正月建之(1841) / 後天平(?) □誉西應真教法(?)子(?) □□見信士中胞敬(?)爾(?)行西安譽光全法子 六十六部回國惣墓 / 先亡一切精霊 / 三界萬霊」※右側面の判読に自信がありません。
宝福寺の所在地