石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

庚申塔群(台東区根岸3丁目・根岸小学校前)

東京都台東区根岸3丁目の路傍(探訪日:2023年8月17日)

f:id:nagatorowo2:20230818155255j:image路傍に庚申塔群があります。
f:id:nagatorowo2:20230818155248j:imageそばに解説板も設けられていました。

解説板 庚申塔台東区有形民俗文化財
台東区根岸三丁目九番七号 根岸小学校前
 庚申塔は、庚申信仰に基づいて立てられた石造物で、江戸時代以降、盛んに造立された。
 庚申信仰とは、六十日に一回めぐってくる庚申の目の夜を寝ずに過ごすことで、長寿延命や無病息災を祈る信仰である。地域ごとに庚申講が組織され、庚申の晩に講員が集まって行事が行われた。区内には、六十基以上の庚申塔が現存している。
 根岸小学校前には四基の庚申塔が現存する。これらの庚申塔は寛文八年(一六六八)から天明五年(一七八五)にかけて建てられたものである。うち祠内に安置される一基は、安永元年(一七七二)に造立されたが、破損等により天明五年に再建されたものである。これらはかつて荒川区との区境近くにあり、「庚申社」、「庚申堂」、「庚申塚」等と呼ばれていた(『新編武蔵風土記稿』、『東京名所図会』)。道路の拡幅等により現在地へ移された。
 庚申塔は地域に根ざした人々の信仰を明らかにする貴重な資料であることから、平成十九年(二〇〇七)三月に台東区有形民俗文化財として台東区区民文化財台帳に登載された。
令和五年三月
台東区教育委員会

英語版の題に「Koshin Tower」とありますが適切な英訳ではないと思います。


f:id:nagatorowo2:20230818155251j:image正面向かって左側から紹介します。


f:id:nagatorowo2:20230818155305j:image聖観音庚申塔

刻銘「寛文八天九月戊申吉□(1668) / 庚申供養二世安樂所」
f:id:nagatorowo2:20230818155309j:image御尊容


f:id:nagatorowo2:20230818155302j:image三猿像庚申塔 その1

刻銘「元禄十六癸未年九月吉日(1703) / 報身真言種子〈ア・ビ・ラ・ウーン・ケン〉」


f:id:nagatorowo2:20230818155258j:image三猿像庚申塔 その2

刻銘「寛文九年己酉九月吉日(1669) / 奉待庚申供養二世安楽所 / 施主敬白 / 種子〈キャ〉」

 

f:id:nagatorowo2:20230818155400j:image解説板の通りならこの中に青面金剛庚申塔が納められているようです。

しかし、ガッチリ施錠されていたため内部は覗けませんでした。

所在地