石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

庚申塔3基と敷石供養塔(蕨市錦町6丁目・堂山寺)

埼玉県蕨市錦町6丁目の堂山寺(訪問日:2024年2月2日)f:id:nagatorowo2:20240209223726j:image堂山寺の入り口に石仏石塔が並びます。f:id:nagatorowo2:20240209223740j:image左は庚申塔、右は敷石供養塔です。
f:id:nagatorowo2:20240209223730j:image青面金剛庚申塔(立像、一面六臂)


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刻銘「寛保四甲子年二月十二日(1744) / 武州上蕨村講中敬白 / 奉造立庚申尊像二世安樂所 / 種子〈キャ〉 / 〈卍〉」f:id:nagatorowo2:20240209223733j:image御尊容f:id:nagatorowo2:20240209223736j:image一邪鬼像と三猿像


f:id:nagatorowo2:20240209223719j:image敷石供養塔


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刻銘「弘化三丙午二月廿四日(1846) / 世話人 上蕨若者中 / 願主本圓 / 敷石供養塔」

 

本堂の前にも石仏群があり、解説板も付属で設けられていました。f:id:nagatorowo2:20240209223722j:image

解説板 蕨市指定文化財(昭和六十年一月指定)
庚申塔(堂山)
蕨市錦町六丁目五番地
 堂山は、明治四年(一八七一)に廃寺となった新義真言宗花水山東光寺の外墓地が置かれていたところで、お堂の中に東光寺の本尊であった「不動明王立像」が納められています。
 この庚申塔は、寛文十年(一六七〇)に造立されたもので、舟形光背に「薬師如来立像」が浮き彫りにされており、天蓋とその中央に薬師の種子「バイ」、また塔身には「逆修菩提」、基部には「東光寺」をはじめ十六人の名前が刻まれています。「逆修」という文字から、東光寺住職を中心として庚申講を結んだ人びとが、来世の幸福を願い造立したものであるこ
とがわかります。
 この庚申塔のように薬師如来を本尊としたものは、関東周辺でも非常にすくなく、良好な保存状態とあわせて大変貴重なものであります。
昭和六十年三月
蕨市教育委員会

f:id:nagatorowo2:20240209223744j:image薬師如来庚申塔

刻銘「寛文十戌年十月廿日(1670) / 奉起立庚申為逆修菩提信心 / 施主 / 東光寺 / 種子〈バイ〉」f:id:nagatorowo2:20240209223748j:image御尊容(立像)f:id:nagatorowo2:20240209223751j:image天蓋像


f:id:nagatorowo2:20240209223755j:image墓地に入り、やや進むと個人墓の傍にもう1基の庚申塔があります。なぜ上掲の石仏群の中に並べられなかったのかは分かりません。
f:id:nagatorowo2:20240209223758j:image文字庚申塔

刻銘「正徳六丙申天正月吉祥日(1716) / 奉建立庚申 / 種子〈ウーン〉」f:id:nagatorowo2:20240209223802j:image三猿像。半分ほど砂利に埋まっています。

堂山寺の所在地