香川県東かがわ市入野山の庚申堂(訪問日:2024年8月14日)白鳥温泉に向かう道から三宝寺へ伸びる道(道標があります)へ右折しやや進むと、右手に木立の中に堂宇が建っているのが見えます。堂のそばには石灯籠や石仏、五輪塔と思しき石造物が並んでいます。
そのうち地蔵菩薩を浮彫りした舟形光背型の石仏は道標を兼ねています。地蔵菩薩塔(地蔵菩薩立像塔、併用道標)
刻銘「水主村木色敬柳」
「白鳥宮へ八十五丁」
1丁が約109メートルだそうですので、ここから白鳥神社までは9265メートルあることになります。昔、ここを往来していた人々はこのお地蔵さんを頼りに神社へお参りしたのでしょう。
堂は近年に建てられたようで、木造のものよりかなり頑丈そうです。ドアは最初から半開きの状態でした。どなたかがお参りした後だったのでしょうか。
中に入ると真っ暗でしたので、手持ちのライトで堂内を照らしました。すると中には笠付の青面金剛を主尊に据えた庚申塔が。あげられたお花はみずみずしく、つい最近のものとわかります。信仰が絶えず続いているようです。
青面金剛像庚申塔
刻銘「(銘不詳)」御尊容(立像、一面六臂、宝剣・ショケラ型、笠付角柱型)、その他像容・彫像(日天月天、瑞雲、三叉戟、矢、宝輪、弓)二猿像、一邪鬼像、二鶏像
もう1基石仏がお祀りされています。像容のほとんどが崩れていますが、弘法大師像のような気がします。
おまけ堂から退出したあと、私の目の前に飛来してきたオニヤンマ。見たことは片手で数えられるほどしかないのでシャッターを切りました。
庚申堂の所在地