東京都世田谷区奥沢5丁目の奥澤神社（訪問日：2024年10月31日）
神社境内の隅、社殿の向かって左側に地蔵堂があり、その脇に石仏石塔が安置されています。今回は庚申塔を中心に掲載します。
青面金剛像庚申塔①
刻銘「享保三戊戌年八月吉日(1718) / 武州荏原郡世田谷領奥沢村 / 奉造立青面金剛講中」
御尊容（立像、合掌一面六臂、駒型）、その他像容・彫像（日天月天、瑞雲、蛇、三叉戟、矢、宝輪、弓）
二鶏像と三猿像
刻銘「安永八年亥十月吉日(1779) / 武州荏原郡世田ヶ谷領奥沢村八幡前拾人講中 / 奉造立庚申供羪」※養(羪)の字は(⿰失巻)。
御尊容（立像、一面六臂、駒型）、その他像容・彫像（日天月天、瑞雲、宝剣、ショケラ、三叉戟、矢、宝輪、弓、一邪鬼、三猿）
続いて拝殿前のスダジイ（名木百選）脇に置かれた庚申塔です。
青面金剛像庚申塔③
刻銘「文化六己巳年十一月吉日(1809) / 奥沢本村惣講中願主和田常右衛門」
御尊容（立像、一面六臂、駒型）、その他像容・彫像（日天月天、瑞雲、宝剣、ショケラ、三叉戟、矢、宝輪、弓）
一邪鬼像と三猿像
文字庚申塔（併用道標）
刻銘「享保十三戊申霜月朔日(1728) / 奉供養庚申之塔」
「これより右江九ほん佛道 / これより左江ぬまへ道」
角柱型
道標（出羽三山塔、百番供養塔）
刻銘「右 品川ミち / 左 めくろミち / 右 ふすまミち / 左 九ほんぶつ道」
「天明六丙午歳閏十月(1786) / 當地奥沢本村 / 武刕荏原郡奥沢村世田ヶ谷領沖ノ谷願主中山市左衛門 / 羽黒山湯殿山月山 / 奉納秩父西国坂東百番供養塔」
隅丸角柱型
おまけ
鳥居に巻きつく「厄除の大蛇」。毎年例祭日の9月14日から翌15日に江戸中期ごろより伝わる特殊神事で用いられるとの由。解説板によると祭り当日の10時から12時半にかけて町内を練り歩くそうです。
なんとも言えない表情の大蛇。鋭い眼力でいかなる邪気をも祓ってくれそうです。
奥沢神社の所在地
