石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

津軽地方の庚申塔 #234(北津軽郡鶴田町沖・路傍)

青森県北津軽郡鶴田町沖字藤巻の路傍(訪問日:2024年9月2日)f:id:nagatorowo2:20241123034846j:image横萢矢留崎との境に少し風化の進んだ赤い鳥居が建っています。f:id:nagatorowo2:20241123034858j:image2基の民間信仰塔を祀っています。左が庚申塔、右が二十三夜塔で夫婦神としている様です。紙垂をかけた注連縄も回されています。
f:id:nagatorowo2:20241123034854j:image文字庚申塔

刻銘「明治廿九年十一月廿九日(1896) / 庚申塔

自然石型、彫像(日天月天、瑞雲)


f:id:nagatorowo2:20241123034842j:image二十三夜塔

刻銘「昭和二十六年旧正月廿三日(1951) / 對馬幸吉(ほか5人略) / 二十三夜塔」

自然石型、彫像(日天月天)


f:id:nagatorowo2:20241123034902j:image背後にはツカ上げ(庚申のツカ)がありました。典型的な塚木+切り取った梢+雲板の組み合わせです。
f:id:nagatorowo2:20241123034850j:image墨書内容「二十三夜塔庚申塔 奉勧猿田彦大神并静穏国威発揚風雨順時五穀成就悪病退散 村中安全日夜守護 令和六年四月二十六日 沖村中建之」※令和3年から6年までの計4本のツカがまとめられている。いずれも庚申の日の建立。
f:id:nagatorowo2:20241123034906j:image典型的と先述しましたが雲板の絵柄は少し特殊です。日天月天、瑞雲、岩木山までは通常のとなんら変わらないのですが、岩木山の下に白波が描かれています。これはあまり見ないタイプです。

知人からアドバイスを受けたのですが、白波ではなく雲海の可能性もあるとのことで、言われてみると確かにそちらの方が合点がいく感じがします。

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