石仏石神を求めて

おもに石仏・石神などの石造物を探訪

大蔵庚申神社の庚申塔(世田谷区大蔵1丁目)東京23区の庚申塔 #284

東京都世田谷区大蔵1丁目の大蔵庚申神社(訪問日:2022年4月30日)f:id:nagatorowo2:20250210211409j:image横根稲荷神社の北方にある相原氏宅の敷地内に大蔵庚申神社が鎮座しています。管理者の許可を得てから参拝しました。

社号の通り、御神体は庚申像塔です。普通は忿怒相全開な青面金剛ですが、こちらの庚申さまは柔和相を浮かべています。

f:id:nagatorowo2:20250210211355j:image青面金剛庚申塔

刻銘「(銘不詳)」
f:id:nagatorowo2:20250210211349j:image御尊容(立像、合掌一面六臂、駒型)、その他像容・彫像(日天月天、瑞雲、三叉戟、矢、宝輪、弓)
f:id:nagatorowo2:20250210211413j:image三猿像

 

向かいの小社にも石塔が祀られています。
f:id:nagatorowo2:20250210211359j:image大竜王神塔

刻銘「(紀年銘不詳) / 大龍王神」

駒型


f:id:nagatorowo2:20250210211405j:image管理者の相原さんに直接聞き取りを行いました。その内容は以下の通り。

庚申塔

導きの神で、道に迷った時、受験や就職などの進路に迷った時に導き助けてくれる。

お堂はつい最近建て替えた。集会所は本当に最近に建てた。

大竜王塔

蛇の神ではあるが水の神ではない。お金に関するご利益がある。必勝祈願の神でもあり、世田谷区議が選挙の際に拝んだら見事当選した、地元出身のプロレスラーが必勝祈願で拝みにきたことがあるなどの逸話があるという。

 

 

世田谷区民俗調査団編『大蔵 : 世田谷区民俗調査第7次報告』によると、30年前ほどから庚申と大竜王神を祀っているとのこと。

編纂当時(昭和62年、1987年)に30年前とのことなので、造塔から70年満たないぐらいでしょうか。だとすると梅ヶ丘にある昭和55年造立の庚申供養塔の次に新しい庚申塔となり、青面金剛刻像塔では区内で最も新しいものと言えます。

▼関連記事

nagatorowo2.hatenablog.com

 

大蔵庚申神社の所在地