北青山善光寺の庚申塔群（港区北青山3丁目）東京23区の庚申塔 #428

東京都港区北青山3丁目5-17の青山善光寺（訪問日：令和5年7月25日、再訪日：令和7年6月24日）

f:id:nagatorowo2:20250703131906j:image 境内南西に位置する無縁仏に計4基の庚申塔が置かれています。手前から3列目あたりの右端に置かれた青面金剛像庚申塔と並ぶ板碑型庚申塔は明暦2年に造立されたもので、主銘に「奉敬待庚申尊二世安楽所」と刻みます。区内に現存する庚申供養を目的として建てられたことが明確な石造物の中では、最も古い紀年銘を有します。

f:id:nagatorowo2:20250703131914j:image 青面金剛像庚申塔①

刻銘「元禄十一年戊寅十月庚申十九日(1698) / 延宝二年甲寅十月吉祥日(1674) / (交名約20名略)」※元禄十一年の五庚申の日造立。赤文字は石川博司著『港区の庚申塔を歩く』4頁参照。

原刻字「延寶二年甲寅十月吉祥日」
f:id:nagatorowo2:20250703131927j:image 御尊容（立像、一面六臂、角柱型（元笠付角柱型））、その他像容・彫像（日天月天、瑞雲、宝剣、ショケラ、三叉戟、矢、宝輪、弓）
f:id:nagatorowo2:20250703131931j:image 標準型三猿像

f:id:nagatorowo2:20250703131859j:image 文字庚申塔

f:id:nagatorowo2:20250703133812j:image 刻銘「明暦二丙申天十一月吉日(1656) / (交名18名略) / 奉敬待庚申尊二世安楽所 / 〈バク種子〉」

原刻字「奉敬待庚申尊二世安樂所」

板碑型、彫像（開敷蓮華）

f:id:nagatorowo2:20250703131919j:image 青面金剛像庚申塔②

刻銘「貞享四丁卯年二月十一日(1687)」※初庚申の日造立。赤文字は資料より抜粋。
f:id:nagatorowo2:20250703131922j:image 御尊容（立像、合掌一面六臂、板駒型（舟形光背型との折衷））、その他像容・彫像（日天月天、三叉戟、矢、羂索、弓）
f:id:nagatorowo2:20250703131902j:image 標準型三猿像